無事に東京の会期終了 / by Tetsuo Kurita

本日、無事に東京の会期を終えました。
礼拝堂を作り上げていたあの「空間」も、この通り全く別の空間になってしまい、とても寂しい気持ちになっています。
まだ最終的に何名の方にお越しいただいたのかはキヤノンさんからお聞きしていない状況ですが、予想をはるかに超えるたくさんの方にお越しいただきました。皆さん、本当にありがとうございました。
いくつもの嬉しいことがありました。その中の一つが、カトリック、プロテスタントを問わずキリスト教徒の方にたくさんお越しいただき、「とっても良かった」と仰っていただけたことです。
今回、初めてテーマの中に宗教があり、写真展が始まるまではかなり不安な気持ちがありました。
私は、宗教的なものを専門的に撮っているわけでもなければ、専門的に研究しているわけでもありません。今回は、文化の中の一部として宗教、信仰をテーマとしました。
もちろんキリスト教も、そしてチベット仏教も、さらには被写体となった全ての人たちに敬意を持って真摯に向き合ってきたつもりです。それでも、信仰という非常に尊いものを軽々しく扱ってはいないかという自問自答がありました。
写真展のためのクラウドファンディングを行った時に、Facebook上で有料広告を出したことが一度ありました。
その際に、カトリックということで幼少の頃から周りから奇異の目で見られてきたので、チベットの人たちがキリスト教を信仰しようが、ほっておいて欲しいという、お叱りに近いコメントが複数ありました。
私自身は、今回の写真展の大きなテーマが「多様性」でしたので、私が伝えたいことを完全に「真逆に」誤解されてのコメントかとは思いつつも、とても落ち込むものでありました。全くそんな意図が無いとはいえ、私が写真展を開催することが誰かを傷つけるものだとしたら、信仰をテーマに扱った写真展を開催して良いものなのかと随分と悩みました。
しかし、冒頭に書きましたように、結果的にはそうした心配は杞憂となって本当に良かったです。
今回の写真展は、皆さんの力無くして開催できるものではありませんでした。クラウドファンディングでご支援いただいた皆さんはもちろんのこと、その他の方法で協力・応援してくださった皆さん、そして実際に会場に足を運んでご覧いただいた皆さん、さらにはその感想をSNSに投稿してくださった皆さん(多くの方がそれを見て興味を持ってお越しいただきました)、本当にどうもありがとうございました。心より御礼申し上げます。
皆さんのこうした温かい気持ちが、私の写真家としての活動の大きな原動力です。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
そして、1ヶ月後の大阪、皆さん是非お越しください!

追伸:今日は最終日であったため15時に閉館となりました。閉館時間直前にお越しいただいた方には、短時間ご覧いただいただくことはできたものの、その後の展示入れ替え作業のため、最終的には退館をお願いせざるを得ない状況になってしまいました。せっかくfacebookで作品をご覧いただいてくださっていると仰っていただいたのに、本当に申し訳ございませんでした。大変失礼な状況になってしまったことを深くお詫びいたします。ご連絡いただければ、作品や背景の解説などさせていただきますので、どうぞお気軽にご連絡いただけたらと思います。
また、閉館時間を過ぎた後にお越しいただいた方にも、せっかくお越しいただいたというのにご覧いただくことができませんでした。同じく深くお詫び申し上げます。


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